花のこと

麗しきダリア

こんにちは、ポムリです。

今回はダリアについて語ろうと思います。

ダリアは存在感があふれる美しい花で、僕のお店でも花束やアレンジメントによく使用する花の一つです。秋から冬にかけてお店には常時置くようにしています。色や咲き方も多彩で自宅用の切り花でも人気のある花です。

Contents

ダリアは夏の花

ダリアは花屋によく並び出すのが秋からが多いです。しかしダリアは夏の花で路地植えの個体は初夏に咲き始め、秋まで開花時期が続きます。原産地のメキシコでは高原で咲くため比較的涼しい場所で咲き、日本の蒸し暑さに弱いため、涼しい秋になると大輪のダリアが花屋に出回ります。

ダリアの和名

ダリアはスウェーデンの植物学者ダール氏にちなんでつけられたもので、ダリアは花の形が牡丹(ボタン)の花に似ているので、天竺牡丹(テンジクボタン)という和名がついています。ダリアは古代アステカ帝国で栽培されており、その後スペインのマドリード植物園で栽培が始まり、1842年にオランダからインドを経由して日本に持ち込まれました。

ダリアの形

ダリアの特徴は種類の豊富さです。なんと三万種あると言われ、輪の大きいものから小さい品種、背丈が5メートルにもなる品種もあります。

花の形だけでもなんと10種類以上に分けることができ、花弁の枚数や形が大きく異なります。

シングル咲き:一般的なダリアの咲き方です。ひとえに平い花弁が咲きます。

オーキッド咲き:花弁が半筒状になって咲きます。星みたいな咲き方、ヒトデにも似てます。

コラレッド咲き:一重咲の内側にも花弁があり、印象的な咲き方

ピオニー咲き:八重咲で、大きな花弁が波打って咲きます。

ぽんぽん咲き:八重咲のボールタイプ。花弁は丸く半筒状になっていて、このタイプの咲き方は比較的短命なダリアでも持ちが良いです。

デコラティブ咲き:幾重にも綺麗に幅広い花弁が並んだ八重咲です。僕の花屋でもデコラティブが人気!咲き方は2種類でフォーマルデコラティブと、花弁がねじれるインフォーマルデコラティブ咲きがあります。

カクタス咲き:細い半筒状の花弁が幾重にも重なっている八重咲きで、花火みたいな見た目です。インパクト大で、糸菊に見た目は似ています。

スイレン咲き:その名の通りスイレンみたいな咲き方で、花弁の咲は丸みを帯びています。

ダリアの花の大きさ

ダリアの花は他の花と比べても大輪です。大きい品種では直径30センチ以上もあり一本あるだけでも、部屋を明るくしてくれます。僕のお店で取り扱っているサイズは中輪の10センチから20センチの間で、このサイズが色々と使いやすいです。

背丈も大きい品種で5メートル以上のものもあり、ガーデニングでも一際目立つお花です。

ダリアの花言葉

ダリアの全般的な花言葉は「栄華」「華麗」「優美」「移り気」「威厳」「裏切り」とあります。色別では、

赤ダリアの花言葉:「華麗」

白ダリアの花言葉:「感謝」

黄色ダリアの花言葉:「優美」

ダリアでよく使われるのが「感謝」という花言葉。フランス革命時に流行した花で、それを労わる言葉として用いられました。

「感謝」という言葉は恥ずかしくなかなか人には言えない言葉なので、ダリアをプレゼントして花言葉だったら伝えやすいものです。誕生日や日頃お世話になっている方にもダリアを一輪贈るのがよいでしょう。

「移り気」「気まぐれ」「裏切り」という花言葉

ダリアの花言葉はまさにふさわしい花言葉が多いですが、何故か「移り気」、「気まぐれ」などの花言葉がついています。これは何故でしょうか。

遡ることナポレオンの時代、ナポレオンの妻のジョセフィーヌはダリアを愛しており、とても愛好家でした。独占的に庭にダリアを沢山の育てており、あまりの美しさにダリアを譲ってほしいという女性が現れます。ジョセフィーヌは軽くその女性をあしらいましたが、それでも諦めなかったその女性はジョセフィーヌの庭師に頼み込み球根を盗みます。女性は自ら庭にダリアを育ててしまいました。その事件はすぐばれてしまい、その女性と庭師は追放されてしまいました。この事件以来、ジョセフィーヌはダリアに飽きてしまい、心がダリアから他のもに移ってしまい、ダリアの花言葉には「移り気」、「裏切り」という花言葉がついてしまいました。

皇帝ダリア

ダリアの中でも原種に近く、特徴として背丈の高さです。最大で6メートルにもなり、茎は木質化しております。別名木立ダリア。直径20センチほどのピンクの花を咲かせます。

皇帝ダリアは単独で花言葉があり「乙女の真心」「乙女の純潔」という古風で素敵な言葉があります。これは透き通るピンク色の花びらが由来だそうです。調べてみると意外と普通でした。

ダリア黒蝶

ダリアの中でも黒蝶という品種があります。見た目も赤黒く、まさに黒い蝶!僕の店でも人気の品種でダリアの中でも長持ち品種でダリア人気の火付け役として自宅用でも人気の品種です。ダリアも同じ品種でも産地と生産者で花持ちが全然違います。花屋の同業者と話しても大体、山形県のJAおきたまのダリアが品質が良いです。ダリアの生産地は東北が多く山形と秋田は有名産地で、秋田の伝統文化であるナマハゲがダリアの中でも名前についてシリーズ化されています。個人的には宮崎県の増田農園のダリアの品質が高く感じるので最近はその農園のダリアを入荷しています。

特に増田農園のダリアは抜群に持ちも良いです。黒蝶なんて秋の常温で1週間は余裕で持ちます。他のダリアはだいたい3日から5日でダリアは枯れてしまいます。

ダリアのまとめ

ダリアはほんと見た目も抜群で美しい花です。しかし花持ちの悪さと高額品のためから、常時おいている花屋も少ないです。どちらかというと結婚式で活躍する場面が多い花で、自作用にはお花屋さんは提案してこないと思います。しかしダリアは見た目の美しさから自宅用に飾りたいというお客様は意外と多く、その需要を満たしたいと思い、僕の店ではこれからの冬時期と春にかけては入荷を続ける予定です。